Dr. T. Berry Brazelton
半世紀以上にわたり、幼い子どもたちとその家族のために研究し、育成し、支援することに力を注いできた小児科界の重鎮であるBerry Brazelton氏は、2018年に99歳で他界しました。 彼は、親に門戸を開き、親が子どものケアに積極的に参加できるように力を与えた小児医療革命の立役者でした。彼は、ほぼすべての分野の親や医療関係者に、子育てや発達についてのアドバイスをし、大統領にまで助言し、親には共感的かつ非批判的な方法で指導を行うことで知られていました。しかし、彼が小児科と子どもの発達の分野で重要な人物としての評価を固めたのは、人間の新生児に対する理解と評価に貢献したからかもしれません。
Brazelton氏は、新生児が認知されていた以上の能力を持っていることに気付いた最初の研究者や臨床家ではなかったかもしれませんが、世界中の研究者、実務家、親の間で新生児に対する従来の認識を変える上で、中心的な役割を果たしました。彼は、神経行動学的新生児検査を小児科のセッションに統合して親をサポートする機会として使用し、検査を教育ツールとして使用することで、強みをベースにした家族中心の方法で、神経行動学的新生児検査の使用を開拓しました。1973年に開発した新生児行動評価(NBAS)は、臨床医、研究者、親の全世代に扉を開き、人間としての新生児を発見し、認識できるようにしました。
1918年生まれ 小児科医
1973年 著書 『The Neonatal Behavioral Assessment Scale (NBAS)』 初版, 出版
1975年 Boston Children’s HospitalにNBAS トレーニングセンター開設
1980年代に長崎の五島列島にて日本の赤ちゃんの観察を行う
1985年 NBAS 本 (第2版) 出版
1988年 NBAS 本, 日本語版 出版
1991年 長崎にNBASのトレーニングサイト開設
1995年 NBAS 本 (第3版) 出版
2007年 NBO本『Understanding Newborn Behavior and Early Relationships: the NBO Handbook』 出版
2008年 WAIMH横浜大会で講演
2011年 NBAS 本 (第4版) 出版
2014年 WAIMH大会に合わせてエジンバラ大学で開催されたNBONBAS International meeting に渡英
2015年 Harvard Medical Schoolで開催されたNBONBAS International meeting では21の国から参加者が集まった
2018年3月13日 100歳の誕生日の2か月前に自宅で亡くなる。世界中から惜しむ声が寄せられた
Brazelton Touchpoints CenterのBrazelton先生の動画が見られます。
2018年4月21日 アメリカ・ボストンにてMemorial Service
2018年4月22日 Boston Children's HospitalにてCelebration of Berry's Life
2018年4月23日-24日 Touchpoints Symposium, Celebration of his life and legacy at 6pm
2018年5月10日 100歳を迎えるはずだったBrazelton先生のお誕生日でした。